2021年8月30日月曜日

『フランス革命 歴史における劇薬』(遅塚忠躬)

『フランス革命 歴史における劇薬』(遅塚忠躬)

『フランス革命 歴史における劇薬』(遅塚忠躬)を読んだ。

 超面白い。歴史の本質まで迫る勢いです。フランス革命は要するに血まみれの大惨事であり、恐怖政治は半年で4万人を殺し、続く内乱では30万人が死亡しました。「人間は、生まれながらにして、自由であり、権利において平等である」とする人権宣言から、数年後には恐怖政治。なぜそうなるか。

 革命の前半は良く、後半暴走したと解するのがありがちですが、そんなのは事実に反します。男子普通選挙が実現したのも、生存権が登場したのも、恐怖政治下です。人権宣言も恐怖政治も、一体としてフランス革命なのです。