たまには桁違いなことを考えたい! ということで、テーマは「宇宙」(新書限定)です。宇宙、いいですね。物理の極限、夢幻の根源、現実の宇宙飛行。
参加は少人数4名ですが、以下の3冊が紹介されました。
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『宮沢賢治『銀河鉄道の夜』と宇宙の旅 天文学者が解説する』(谷口義明、光文社新書)
本書によれば、宮沢賢治は、(鉱物好きが有名ですが、)銀河や宇宙のこともちゃんと分かって書いている。当時の最先端の本を読んでいたのではないかと。
著者からは、天文の話を広めたいという情熱が伝わってきます。文章も柔らかくて読みやすく、文系にもとてもお勧めです。
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『宇宙の始まりに何が起きたのか ビッグバンの残光「宇宙マイクロ波背景放射」』(杉山直、講談社ブルーバックス)
ビッグバンの謎を解く鍵となる「宇宙背景放射」の第一人者による新書です。知らない間の30年に宇宙論が進展していて、30年なんて宇宙の歴史に比べれば極小の短さなのに、どんどん進展したことよ、と思いました。あと、物理学者はけっこう断言します。宇宙背景放射の光が届くよりも先には、何もないと断言してます。
平易というわけではないので、自分がどのくらい読めているのか、次回の読書会で確認したい。
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『宇宙に「終わり」はあるのか 最新宇宙論が描く、誕生から「10の100乗年」後まで』(吉田伸夫、講談社ブルーバックス)
宇宙が完全なる虚無へ向かうリアルな根拠づけが、ぞくぞくします。
今の宇宙(宇宙歴138億年)は若い、というのが意外です。そして、その若い間しか生命は生まれようがないのです。地球生物50億年は、そんな短い間によく生まれた、儚いけれど奇跡的、と感じました。
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さてこの3冊、宇宙の『始まり』と『終わり』がシンクロしてますが、(発表順もたまたま、始まって終わる、と綺麗でしたが、)みなさまがたは、どの本をいちばん読みたくなりましたでしょうか?
では、チャンプ本の発表です!
チャンプ本は、『宮沢賢治『銀河鉄道の夜』と宇宙の旅』! しかも満票(発表者以外の全員の票を集めた)です。おめでとうございます!
楽しかった! 次回は、『宮沢賢治『銀河鉄道の夜』と宇宙の旅』を課題本とする読書会です。
来月も、いい新書とともに、お会いしましょう。