『人間知性研究』(デイヴィッド・ヒューム、斎藤繁雄・一ノ瀬正樹訳)を読んだ。
前から読みたかったヒュームに挑戦してみた。さすが古典、自分の頭で考えるのはこういうことかと思ったことでした。一ノ瀬正樹解説も面白いです。
ヒュームによれば、知識は、アプリオリな理論によって得られるのではありません。ある出来事に続いていつも別のある出来事が生じる(恒常的な連接)のを見いだすという経験によって得られます。しかもこれは一種の自然的本能であって、人間に特別なものではない。ヒューム曰く、犬も知識を有する。理性も自然の一種であって、何か別の抽象世界の産物ではないのです。