2020年6月8日月曜日

『鮭鱸鱈鮪 食べる魚の未来 最後に残った天然食料資源と養殖漁業への提言』(ポール・グリーンバーグ)

『鮭鱸鱈鮪 食べる魚の未来 最後に残った天然食料資源と養殖漁業への提言』(ポール・グリーンバーグ)

『鮭鱸鱈鮪 食べる魚の未来 最後に残った天然食料資源と養殖漁業への提言』(ポール・グリーンバーグ)を読んだ。

 ああ天然の鮭鱸鱈鮪。旨い。しかしその漁の持続可能性は、努力にもかかわらず厳しいです。そこで養殖。お勧めは混合養殖、養殖環境の中で生態系のバランスを取るものです。例えば中国では昔から、鯉の養殖は養蚕とセットでした。桑を蚕が食べ、蚕を鯉が食べ、鯉の糞が桑の肥料になるという寸法です。

 養殖向け魚種の探究も重要です。例えばバラマンディ(熱帯域の巨大魚)は、植物食だけでも育つため、飼料効率がよく汚染も少ない。トラ(ベトナムの鯰)は驚くべき繁殖力で、面積あたり鱈の50倍も養殖できます。